宿王リッカ（後編）

「ドラゴンクエスト9 星空の守り人」プレイ記です。
前編に引き続きネタバレを多分に含みますので，クエストNo.156及び157を未プレイの方は，ご注意下さい。

†††





次にリッカの宿屋を訪れると，宿王グランプリの結果が来ておりました。「貴方が居るときに開けようと思ってた」なんて，可愛いこと言ってくれちゃってw

結果，リッカの宿屋は，グランプリ決勝戦への参加が認められたようです。…ええ？　前回超VIPが来てあれだけ騒いだのに，まだ決勝なんてのがあったの？
そんな私の思いもどこ吹く風，リッカは手紙の内容に夢中です。どうやらその手紙には，パートナーを連れてこい，と記載されていた模様。リッカは不敵に笑い，ズビシ！と私を指差します。
「私のパートナーは，もう決まってるわ。もちろん，貴方よ！」
ええ!?　そんな強引な言動，まるでハルヒちゃんみたいでリッカらしくないよ？
「これまで陰でこの宿屋を支えてきれくれたんだもん。貴方しか考えられないわよ。」
え？　…いや，そうかな…
「ねぇ，一緒に宿王グランプリに参加して！　お願い！」
そこまで言われちゃ引き受けないわけにはいかないよね！
「ホントに？　やったー！　ありがとう！　それじゃ一足先にお城の玉座の間に行っててよ。私もすぐ後を追いかけるわ。」
リッカに促され，素直にお城へ向かう主人公。我ながら単純ですw

玉座の間に着いてみると，主催者セントシュタイン王の他に，いつも涙ぐんでいる王妃様と，ルディアノの一件で一目置かれる関係となった（と勝手に思っている）フィオーネ姫がお揃いです。フィオーネ姫から激励のお言葉を頂きつつ雑多な会話に華を咲かせていると，どうやらぼちぼち宿王グランプリ決勝戦が始まる模様です。リッカも到着したようですし，私も参列しなくちゃ。またね，姫様！

参加が認められた宿屋は，わずかに３軒。
サンマロウ代表ロンサンの宿屋，オーナーはロンサン。
ウォルロ代表ニードの宿屋，オーナーはニード。
セントシュタイン代表リッカの宿屋，オーナーはリッカ。
さすがは決勝戦，いずれ劣らぬ名宿です。それにしても，地の利と施設整備を兼ね備えたロンサンはともかく，ウォルロの片田舎に在りながら決勝戦まで勝ち進んだニードは，相当な努力をしてきたことでしょう。油断のならない相手になりそうです。

さて，王様から語られた決勝戦の内容とは，次の通り。
各オーナーはパートナーと共に宝の地図の洞窟に入り，自分の宿屋にとって最も大切だと思うものを手に入れてくること。ヒントとして，その答えは「アイアンブルドー」という魔物が握っている，とのことです。アイアンブルドーを２０体も倒せば自ずと答えが見つかる，王様はそうおっしゃって，私たちパートナーを見詰めながら次のように付け加えられました。
「それからパートナー諸君！　今回のグランプリは，そなたらが勝敗の鍵を握っておる！　戦いの中，そなたらが力尽きてしまっては，勿論大切なものは手に入らん！　オーナーと力を合わせ，グランプリを勝ち取って欲しい！　それでは健闘を祈る！」
私たちパートナーが鍵を握る。意味深な言葉です。思いを巡らせていると，ウォルロのニードがリッカに話しかけてきました。
「リッカ…いや，リッカ様。あなたのお祖父様の手により，宿屋マシンとなったこのニード…宿屋にとって大切なもの…つまり，誰よりも高価なお宝を手に入れて，ここに戻ってきます。…この勝負…僕が戴きましたよ。」
不敵に笑って去っていくニード，その背中を見つめるリッカ。
「そんなに単純な問題なのかな…？　まぁ，考えていても始まらないわ。とにかく行きましょう！」
リッカから，洞窟の選定を一任された主人公。遺跡っぽい洞窟は数あれど，アイアンブルドーが低層階から出現する洞窟と言えば…そう，「川崎ロッカーの地図」です！　早速行ってみよう，リッカ！

当たりを付けて行ってみると，すぐにリッカも駆けつけました。この時点ではリッカはパーティメンバーではないので，天の方舟で翔ぶ主人公の後を，どのように着いてきたかは不明です。まさか，天の方舟に忍んでいたのか？　ま，深く考えない事に致しましょう（笑

リッカの心配もよそに，第一層からアイアンブルドー登場。狙い通りです。さぁ，「魔界クラッシャー」の本領発揮。片っぱしから狩りまくりです!!


…殺しも殺したり２０体，真新しいアイテムは何も出ません。出るのは「魔獣の皮」や「プラチナ鉱石」など，メタルキングのお供として登場したアイアンブルドーを狩っても出ていたアイテムばかり。リッカもさすがに疲れてきた様で，やや弱気な声が聞こえてきました。
「私じゃダメってことかな…？　お父さんお母さん，ごめんね…。私，宿王にはなれないみたい…。」
涙声です。こんな時，どういう言葉をかけてあげたらいいのか…ああ，こんなことならもっと「ラブプラス」を本気モードでプレイしておくんだった…orz
口篭る主人公をよそに，健気に微笑むリッカ。
「…でも，あなたはすごいね。あんなに強くて恐ろしい魔物と渡り合えるなんて…。やっぱり，パートナーにあなたを選んで正解だったわ。ありがとね…。」
涙ながらに感謝の言葉を述べ始めるリッカに，戸惑いを隠せない私。いや，違うんだ，まだ私は何もしてあげられていないのに…！
その時です。リッカの表情に，パッと輝きが戻りました！

「…そうか！　解ったわ，私解ったの！　私の宿屋にとって，大切なものが！」
え？　解ったって，王様の出した課題の答えが解ったって言うの？　だってまだ，私達は何も手に入れていないのに？
「大切なものは手に入れたわ！　さぁ，お城に戻りましょう！　宿王グランプリは戴きよ！」
真意の飲み込めない主人公に対し，我が意を得たリッカ。いつものリッカの笑顔です，彼女を信じない理由がどこにあるでしょうか。リレミトとルーラを駆使し，瞬時にセントシュタイン城へと戻ってまいりました！

同じ頃，他の２者もそれぞれに課題の品を携えて，王城へと戻ってきたようです。各者とも，大事そうに何がしかを抱え込んでいますが，我らがリッカは威風堂々とした様とは裏腹に，その手には何も持っておりません。いよいよ決勝の審査が始まりますが，リッカはどういうつもりなのでしょうか？　いよいよ，審査会のスタートです！
「皆の者，ご苦労であった！　宿屋にとって最も大切なもの，見付けて来たようじゃな！」
王様に促され，一人ずつその答えを披露するスタイルで，審査は進行する模様。その順番は，決勝戦参戦発表の順番と同じであるようです。

最初はロンサン。
「はいっ！　私の答えは，アイアンブルドーが落とす，この「魔獣の皮」でございます！　パートナーのバカ息子の力など借りずに，この「魔獣の皮」を取って参りました！　偉いでしょ！」
ええ，「魔獣の皮」？　そんなの，メタルキングのお供に現れるアイアンブルドーを狩るついでに，とんでもない数を入手してますけど。そんなのが宝なの？
「大儀であった」との王様の言葉を戴き，満足気に下がったロンサン。次に呼ばれたのは，ウォルロのニードです。
「はいっ，宿屋マシンと化した僕の答えは，これです！　プラチナ鉱石でございます！　これはなかなかヤツも落とさない高価なレア物でございます！　かなりのゴールドになりましょう！　宿屋にとって大事なのは，やはりゴージャス感でございます！　お客様はそれを求めているのです！」
片田舎の小さな宿屋で頑張っている彼らしい答えではありますが…王様はこういう答えを求めていたのでしょうか？　そんなものでよければこちらは売るほど持っているわけで，リッカのためならどんなレアアイテムを差し出しても惜しくありません。これなら，今からでも十二分にリッカの力になれそうです。
しかしながら，主人公の隣で悠然と微笑むリッカ，どうやら勝算は捨てていない様子ですが…。

最後は，リッカの出番です。王様に促され，面前に進み出るリッカ。しかし，一向に品物を取り出す気配がありません。王様から再度促され，リッカは堂々と口を開きました。

「王様。私の宿屋にとって，大切なものは形あるものでもお金でもありません。彼と一緒に洞窟の中を冒険していて気が付いたのです。私にとって，大切なものは私を支えてくれる仲間たち…。彼はもちろん。ルイーダさん，ロクサーヌさん，レナさん…。誰一人欠けても，私の…リッカの宿屋は成り立ちません！」
…そうか！　宿屋にとって大切なもの…それは，仲間を想う心だったんだ！
と，その時です。背後から，しわがれてはおりますが力強い老人の声が響きました。

リッカの祖父登場！　そしてなんと，その正体は世界宿屋協会の会長だった！
一体何年もの間，リッカに正体を隠し続けていたのか。皆の驚きはどこ吹く風，リッカの爺さんは悠然としたままです。そして勝利者を告げるセントシュタイン王の声が，玉座の間に轟きました。

「それでは以上の回答を以て，今回の宿王グランプリは決した！　宿王グランプリの栄光を手にしたのは，セントシュタイン代表リッカの宿屋オーナー，リッカじゃ！」
ファンファーレと共に，玉座の間に花吹雪が舞い散ります。色んなことがいっぺんに起こって頭が着いていかないリッカは，トロフィーを手にしたまま硬直。リッカ可愛いよ，リッカ

その後は，新たな宿王の誕生を祝う宴が，夜通し続きます。リッカはトロフィーを手に，亡き父母の名を呼びながら主人公と喜びを分かち合い，そして何かを心に決めたようです。その瞳には，新たな希望がキラキラと輝いておりました…。


夜が明けて，玉座の間。王様とフィオーネ姫に促され，リッカの宿屋に向かいます。どれどれ，新生宿王はどうしているかしら？
とは言うものの，宿王になってもリッカは相変わらず。忙しそうにしているところ，主人公の顔を見ると，嬉しそうに駆け寄ってきました。（希望的主観です。実際にはこちらから行って話しかけてますw）

「ありがとう！　本当に貴方のお陰よ，私が宿王になれたのは！」
いやいや，そんなことないよ。君の努力の賜物だよ
「それでね，こんな時にアレなんだけど…もう一つだけ，お願いがあるの。」
ん？　改まって，何かな？
「私ね，貴方と何度か冒険してみて気付いたの。冒険の中から学ぶことがいっぱいあるって。私，貴方と冒険していなかったら，仲間の大切さっていうのも一生気付けなかったかも知れないわ。」
え？　だって君には宿屋の仕事があるし，第一君をそんな危険な目に遭わせることなんてできないよ。
「お願い！　貴方の気が向いた時だけでいいから，私を冒険に連れて行って！」
リッカの決意は固いようです。言い出したらきかないところがあるからな，彼女も。
う～ん，仕方がないね。判ったよ，君の背中はボクが守るから！（キャラ違）
「やったー！　それじゃ，これからもよろしくね！　脚引っ張らないよう頑張るから！」
無邪気に喜ぶリッカ。こうしてリッカは，晴れてパーティメンバーと相成りました。
「本当にありがとう。天国のお父さんとお母さんも，きっと今の私を見て喜んでくれてるわ！」
手放しで喜ぶリッカの目の端で，一人涙ぐむルイーダ姐さんがいます。どうしたんですか，姐さん？
「ごめんね…。これまでのこと思い出したら，なんだか涙が出てきちゃった。」
可愛いとこあるな，姐さんも。思えば半ば強引にリッカをこの宿屋に連れてきて以降，これまで苦楽を共にしてきた彼女のことです。こみ上げてくるその想い，私ごときに推し量れるものではないでしょう。今はそっとしておいてあげましょう^^+


せっかくリッカがパーティメンバーにできるようになったので，連れて歩いてみることにしましょう。そう言えば，決勝戦を争った２軒の宿屋の様子はどうかな？

ウォルロの宿屋を訪ねてみます。すると，破顔のお爺さんが出迎えてくれました。
「おお，リッカではないか！　お前の噂は聞いておるぞ。なかなか頑張っているようじゃな。だが油断してはならんぞ。宿屋の仕事は，何時如何なる時も気が抜けないものなのじゃ。じゃから，宿屋で働く者に，里帰りをしている暇は無い。さぁ…お前も，もう帰りなさい。」

一方，ニードは憮然とした顔のまま，何やらブツブツと。つぶやいています。
「けっ，なんでー。主催者がセントシュタイン国王で，会長がリッカのじーちゃん…。こりゃ，余所者の俺らにゃ一生グランプリは取れねーよ。やってられるかってんだ。」
その言葉は，リッカの胸に深く刺さったようでした。辛そうな顔を見せるリッカ…。
この野郎，リッカの勝利が依怙贔屓か七光りだとでも言いたいのか!?
リッカの肩越しにニードを睨めつける主人公。途端，ニードの口元がふっと緩みました。
「…なーんてな。リッカが勝ったのは実力だ。俺にゃあんな答え，考えつかねぇ。リッカ，やったな！　親父さんと同じ宿王になったんだから，もっと胸張れよ！」
強ばっていたリッカの表情に，ふわっと笑顔が戻ります。
「ニード…ありがとう。」
なんだコイツ，そういうことか～。もうちょっとで殴りかかるところだったさ。

さて，挨拶も済ませたし，次はサンマロウに行ってみましょう。するとそこでは，ロンサンがため息混じりに独り言ちておりました。
「ふう…ついに宿王グランプリ万年２位だったうちの宿屋も，第３位に落ちてしまいました…。やめていった使用人たちがいてくれたら，こんなことには…。仲間って，確かに大事だなぁ…。」
リッカの言葉は，どうやら両者に大きな影響を与えたようです。今後も研鑽を積み，競い合える存在になっていくといいですねぇ。


さて，リッカのステータスを見てみると，彼女もやはり「魔法使い Lv.1」のみ。今頃パーティメンバーになって，育成してくれる人は決して多くないでしょう。せめて私くらい，ちょっと付き合ってあげましょう。

育成は，もちろん「まさゆき（様）の地図」１５層で行います。低レベルからメタルキングを潰すにはどうしても「会心の一撃」系の技を使う必要があり，これをマスター出来るのは斧系と槍系。また，強めのお供に殺られないようにするため，早々にHPと防御力を上げる必要がある。すると畢竟，最初に育成すべきはパラディンが最も適していると考えられます。
育成し始めてLv.50を超えるとスキルの取得量はレベルが２つ上がるごとに２ポイント程度しか取得できないうえレベルアップに必要な経験値も多くなるので，Lv.50に達したら転職。武器は槍しか使わないので，最初に槍をマスターした後は，取得したスキルポイントはすべてジョブ固有スキルに注ぎ込みます。

こうして，リッカ・ロクサーヌ・ルイーダを，今更ながらに育成中。その間リッカの宿屋では，レナが一人でてんてこ舞いなことでしょうねw

タグ：ドラゴンクエスト９ リッカ

コメント 13

凪さんはゲーマーでもいらっしゃるんですね。私は全くやりませんが、何故かゲーム機だけはそれなりに持ってます。PS3とPSPは完全にメディアプレーヤーとしか使ってませんし、DSは子供のお勉強用。かろうじてWiiがたまにゲーム機として動いている状況です。
by RUSH大好き (2010-01-10 17:29) 

> RUSH大好きさん，コメントありがとうございます^^
ゲームは大好きなのですが，時間的な制約から最近は然程のめり込めておらず，残念しきりです。

PS3とPSPをお持ちとのことで，羨ましい限りです！　いまウチにPS3があったら，記事の1/3はFF13だったかも知れません。いや，記事にする時間も惜しんでゲームやってたりw
PSPも，いずれ買いたいと思っているハードの一つです。初音ミクをやりたくて（笑

いずれにしても，羨ましい環境ですね。いいなぁo(^-^)o

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